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 ◆京都・市民放射能測定所第3回会員総会議案(2015年5月19日)

 京都・市民放射能測定所の役割
 1 はじめに
 2 測定所の運営について
 3 各測定室・依頼所について
 4 測定所の意義を広げ利用を促進するとりくみ
 5 測定所ネットワークづくり
 6 京都・北部市民放射能測定所開設支援について
 <提案事項>
 1 前提として
 2 提案

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京都・市民放射能測定所の役割
  1. 食品の放射能測定を継続することにより食品の放射能汚染の状況を明らかにし、汚染食品の流通を防ぐとともに、市民を内部被ばくから守っていく拠点としての役割を果たしていきます。
  2. 放射能汚染の問題のみにとどまらず、広く食の安全について学び、正しい知識を広げていきます。
  3. 放射線防護をはじめ命に関わる問題について、政府や専門家(科学者・技術者)任せにせず、市民が科学的知識を身につけ、市民の手に科学を取り戻していきます。

 1 はじめに
  • 福島第一原発事故から4年が過ぎました。しかし、原発事故は今なお収束せず、原発再稼働や帰還政策が強行されようとしています。
  • 福井地裁は5月22日、大飯原発3号機及び4号機の運転差止判決を出しました。原発の再稼働(経済)よりも人格権を最優先する画期的な判決です。そして、4月14日には、高浜原発運転停止仮処分の申し立てに対して、「新規制基準は緩やかすぎる」とさらに踏み込んだ判断を行い、高浜原発の運転差止を決定しました。新たな司法判断が出されまで、高浜原発の再稼働はできなくなりました。
  • 一方、鹿児島地裁は4月22日、川内原発運転差止仮処分の申し立てに対して、福島事故前の判断枠組み(伊方原発最高裁判決)から一歩もでない不当決定を行っています。
  • 福島原発告訴団による刑事告訴に対する東京地検の不起訴決定(2013.9.9)に対して、東京第5検察審査会は3名を「起訴相当」、1人を「不起訴不当」、2名を「不起訴相当」とする議決をしました(2014.7.31)。しかし、東京地検は1月22日、不当にも再度の不起訴決定をしています。現在、東京第5検察審査会は2度目の審査を行っています。
  • 福島県は2月12日、県民健康調査の結果を発表しました。事故当時18才未満だった子ども38万人を対象に実施した甲状腺検査(先行検査)では、計117人の子どもが甲状腺がんまたは疑いと診断され、うち87人が手術を受けています。また、先行検査では「異常なし」とされた子ども8人が、2巡目の本格検査で新たに甲状腺がんまたは疑いと診断され、うち1人が手術をしています。
  • 関西でいち早く開所した当測定所は開設4年目を迎えます。開設当初から比べると、測定利用は大幅に減少しています。最大235名であった会員は、本年3月末現在で129名まで減少しています。昨年度は、繰越金を除けば単年度赤字となってしまいました。現在のところは何とか維持できていますが、今月は会員の半数を超える76名が更新時期をむかえます。会員更新が順調にいかなければ、当測定所を継続できないという最悪の事態を迎えます。
  • 測定スタッフは、休日を返上して毎週水曜、隔週土曜、日曜に開所し測定を続けてきました。測定技術の向上のための努力も重ねてきました。市民測定所西日本ネットワークの仲間である「南福崎土地(株)放射能測定室」にあるゲルマニウム半導体検出器によるクロスチェックの体制も整ってきております。当測定所としてはできる限りの努力を重ねてきましたが、現状を打開できておりません。
  • 3回目となる会員総会では、会員の皆様とともに当測定所を維持発展させるための取り組み方針を討議いたします。「市民による市民のための放射能測定所」を維持するために、みなさまのいっそうのご支援、ご協力を心からお願いいたします。

 2 測定所の運営について

(1)測定所ミーティング
 測定所スタッフによる全体ミーティングを月1回開催し、毎月の活動経過と到達点、課題の確認、測定所運営や管理事項の改善、測定結果の解析・測定技術の向上、勉強会や無料測定会の計画について話し合い、共通理解を図ってきました。今年度も月1回の全体ミーティングを継続開催していきます。

(2)広報活動について
 測定所と会員を密に繫ぐものとして、会報と測定所だよりを継続発行していきます。会報は、今総会にむけてNO.2を発行しました。今後は、年4回の発行をめざします。
 測定所発足当時は、当所の取り組みをお知らせするものとして「測定所ニュース」が発行されていましたが、2013年1月号以降中断しています。2015年1月から「京都・市民放射能測定所だより」として再開しました。測定所勉強会や無料測定会、ほっこりカフェなどのとりくみ紹介していくために、毎月発行していきます。

(3)測定活動の現状とデータ公表について
  • 測定利用状況
      丹波橋測定室(2014.4.1~2015.3.31)
       依頼測定件数 106件
       自主測定件数 62件
      三条御前測定所(2014.6.1~2015.3.31)
       依頼測定件数 45件
       自主測定件数 16件
  • 測定データの公表
     測定データについては、会員向けには、現在2015年3月分までの測定データを公表しています。データの公表が遅れがちだったので、今後はできるだけ早く公表するようにします。インターネットを使わない会員に対しては適宜、測定データ一覧を送付してきましたが、不定期となってしまいました。今年度は、年4回発行する会報と併せて確実に送付していきます。
(4)依頼測定の拡大にむけて
 依頼測定の拡大については、ホームページやメーリングリスト、TwitterやFacebookなどを使って、測定所会員のみならず多くの方に測定利用を呼びかけてきましたが、現時点でははっきりとした改善にはつながっていません。測定所勉強会や無料測定会、ほっこりカフェなどの取り組みでは、新規の会員拡大や測定依頼の拡大につながっているので、測定所に人が集まる企画を引き続き取り組んでいきます。

(5)会員の更新、拡大
 会員数(2015年3月31日現在) 129名
 新規会員の獲得については、引き続き努力し取り組んではいるものの、更新時期の未切替による会員の減少が止まっていません。今月には76名の会員が更新時期を迎えます。更新時期を迎えた会員には、切替の案内と郵便振替用紙を郵送し、電話登録のある方には電話で更新依頼をするなど、会員継続の取り組みを実施してきました。
 また、測定所学習会や無料測定会を隔月で開催するなど、会員の拡大につながる取り組みを継続するなかで、昨年度は22名の新規会員を獲得してきましたが、継続会員の減少を上回る拡大には至っておらず、結果として減少が続いています。
 4役会議、全体ミーティングで改善方針の検討を行い、インターネットを利用した会員アンケートを取り組む中で、今総会に<提案事項>のとおり、会員制度の改善方針(サポート会員制度の導入など)について提案いたします。会員のみなさまの積極的な討議をお願いします。

 ▲PAGETOP

 3 各測定室・依頼所について

(1)丹波橋測定室について
 1)開所日について
 2014年4月から、平日は毎週水曜、隔週の土曜、日曜に開所してきました。会員のみなさんには開所日が少なくなり大変ご不便をかけていますが、それでも依頼測定が全くないという日もあります。今年度についても、現在の開所日を継続します。

 2)測定スタッフの拡充
 開所から一定の時間が経過し測定スタッフの減少が続いていましたが、昨年度から学生さんが測定スタッフに加わり、スタッフ会議なども活気が出てきています。引き続き、測定スタッフを募集していきます。
 測定の基礎についての勉強会や実技講習を実施し、放射線測定に興味、関心のある方の定着をめざしていきます。

(2)三条御前測定依頼所について
 楠本副代表宅に「南福崎土地(株)放射能測定室」から長期貸与を受けている「AT1320C」を設置し、2014年6月から「三条御前測定依頼所」として運営を開始しました。市内の民間保育園等の利用は順調で、長時間測定ができるメリットを生かしながら、依頼者の不安に答える測定活動を行っています。
 楠本副代表には大変なご苦労をかけていますが、引き続き「三条御前測定依頼所」としての取り組みを進めていきます。


 4 測定所の意義を広げ利用を促進するとりくみ

(1)無料測定・見学会の実施
 2014年3月から隔月で無料測定会を開催しており、2015年4月で7回目となりました。毎回の無料測定会にはコンスタントに参加があり、測定会員の拡大にもつながっています。今後は、テーマを設定した測定会など、創意工夫をこらしながら継続して取り組んでいきます。

(2)測定所勉強会の開催
 多彩な経歴の方が当測定所の会員になっておられます。そうしたみなさんにもご協力いただいて、隔月で勉強会を開催してきました。測定所の役割の(3)「市民が科学的知識を身につけ、市民の手に科学を取り戻していく」ための取り組みとして継続強化していきます。

・2014年6月29日 「今、日本と世界の食はどうなっているのか?」 講師:平賀緑さん (18名)
・2014年9月21日 「油と砂糖~私たちの食生活に仕掛けられた罠」 講師:平賀緑さん (11名)
・2014年12月14日 「原発事故で放出された微粒子の危険性」 講師:渡辺悦司さん、山田耕作さん (12名)
・2015年2月15日 「原発事故、その時あなたは―避難計画の問題点」 講師:市川章人さん (15名)
・2015年3月15日 「チェルノブイリ28年目のこどもたち」OurPlanetTV製作のDVD上映 (3名)
・2015年4月19日 「『放射線被曝の理科・社会』の問題点」 講師:山田耕作さん、渡辺悦司さん (19名)

(3)講演会・学習会への講師派遣
 他団体が主催する講演会や学習会での講師依頼を受けることが増えてきました。今後も、当測定所で得られた知見を広く市民に伝えていく活動に力を入れていきます。講演会や学習会で使った資料を相互に活用できるようにし、多くの測定所スタッフが地域に出て講師ができるようにしていきます。

・2015年2月28日 綾部ひまわり共同保育園子育て講座 「食品の放射能測定からみえてきたもの」 奥森、上野、高木
・2015年4月18日 保育園の給食担当者の勉強会 「食品の放射能測定からみえてきたもの」 楠本、高木


 5 測定所ネットワークづくり

(1)市民放射能測定所西日本ネットワークについて

 当所の呼びかけで、2013年7月7日に市民放射能測定所関西ネットワーク(以下、関西ネット)の第1回会合が開かれ、以後2~3ヶ月に1度、各測定所持ち回りで継続開催されています。「気になる測定データ」を持ち寄り、測定技術・解析力向上にむけた検討や測定所運営の交流などを行っています。「南福崎土地(株)放射能測定室」のゲルマニウム半導体検出器(以下、Ge検出器)によるクロスチェックの実施やGe検出器の実習をかねた「ゲルマで測ろう」企画(関西ネット参加測定所持ち回り)など、ネットワークを活かした取り組みが継続しています。
 埼玉県富士見市から岡山県岡山市に避難した「みんなの測定所・ふじみーる」が関西ネットに参加することになり、関西ネットの名称を「市民放射能測定所西日本ネットワーク」(以下、西日本ネット)に変更しました。
 引き続き、西日本ネットの活動を強化するとともに、北陸、中国、九州地方の測定所にも西日本ネットへの参加を働きかけていきます。

(2)「みんなのデータサイト」への参加について

 みんなのデータサイトがスタートし、各地の測定所が参加し測定データの共有化と公表を行っています。丹波橋測定室は2014年10月に、三条御前測定依頼所は2015年3月にみんなのデータサイト参加のための測定水準の確認を受け合格しました。今後は、当測定所の測定データを「みんなのデータサイト」にアップしていきます。


 6 京都・北部市民放射能測定所開設支援について

(1)経過

 2014年11月23、24日に「第2回市民測定所まつりin 綾部」を綾部市・市民ホールで開催しました。
無料測定会や測定所講演会、原発事故避難者のお話会、大飯差止訴訟の原告団・弁護団のお話会、ホットスポットファインダーのデモ測定、飛田晋秀さんの写真展などを企画しました。このまつりに、当測定所を利用している「綾部ひまわり共同保育園」の職員さん、保護者が複数参加され、京都北部に市民放射能測定所を開設する意義が確認されました。
 その後、2015年2月28日に「綾部ひまわり共同保育園」主催の子育て講座として、「食品の放射能測定から見えるもの」をテーマに当測定所からお話をさせていただきました。子育て講座修了後、保育園の保護者を中心に「京都北部に市民測定所を作ろう会(仮称)」がスタートし、開設資金集めと設置場所探しを行っています。
 また、5月2,3日に開催された「2015こどもまつり@綾部」の中で、無料測定会を開催することになり、当測定所から3名の測定員とAT機が出張しました。無料測定会は5月3日の一日だけでしたが、8検体を測定することができました。綾部市を中心に北部の方と交流ができ、京都北部測定所開設に向けた弾みをつけることができました。

(2)支援方針
 当測定所としては、高浜原発から30キロ圏内にある地域に市民放射能測定所が開設され、測定活動を行うことはきわめて重要なことであると確認し、北部測定所の開設を全面的に支援することとします。具体的には、開設に必要な資金100万円の内、50万円を北部作ろう会で、50万円を当測定所で集めることとします。当測定所の会員のみなさまにも、ぜひ北部測定所開設支援カンパのご協力をお願いします。
 また、北部測定所は、当測定所と同じ測定器「AT1320A」を導入することになっているので、測定技術の面でも全面的な支援を行って行きます。

 ▲PAGETOP

 <提案事項>

 1 前提として

 当測定所は会員制を取っており、会員にならないと測定利用はできません(無料測定会を除く)。

 2 提案

(1)新たにサポート会員制度を導入します

 年会費は2,000円とします。測定利用はしないが、測定所の(財政)支援をしていただける方にサポート会員になっていただきます。サポート会員は、主に財政支援を行っていただく会員であるため年会費を2,000円とします。サポート会員には「無料測定」の特典はありません。もちろん、測定料金(1検体2,000円)をお支払いいただき、測定することができます。

(2)会員(年会費4,000円)の無料測定枠を2倍にします
 現在、会員特典として新規加入の場合は1検体無料、更新の場合は2検体無料で測定できます。今回のサポート会員制度の導入にあわせ、測定利用の拡大を図る目的で、会員の無料測定枠を拡大します。新規加入の場合は2検体無料、更新の場合は4検体無料とします。

(3)実施時期
 2015年4月1日以降の新規入会、更新から適用します。4月から総会までに入会・更新された方はについては、後日追加分の無料測定券を郵送することにします。

会員種別 年会費 無料測定 測定料金(2,000円)
サポート会員  2,000円  なし 1検体目から2,000円
会員(新規)  4,000円  2検体分 3検体目から2,000円
会員(更新)  4,000円  4検体分 5検体目から2,000円

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 ▲PAGETOP
京都市民放射能測定所 連絡先
 〒612-0066 京都市伏見区桃山羽柴長吉中町55-1 コーポ桃山105号室
  tel/Fax:075-622-9870  e-mail:shimin_sokutei@yahoo.co.jp